谷本 有香

Yuka Tanimoto

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経済キャスター/ジャーナリスト/コメンテーター

証券会社、Bloomberg TVで金融経済アンカーを務めた後、2004年米国でMBAを取得。帰国後、日経CNBCキャスターとなり、同社初の女性経済コメンテーターとして活躍。その後フリーとなり、トニー・ブレア元英首相、マイケル・サンデル ハーバード大教授、ジム・ロジャーズ氏など世界のVIPへの独占インタビューを多数実現。現在は、日経CNBC「夜エクスプレス」にアンカーとしてレギュラー出演しているほか、テレビ朝日「サンデースクランブル」にゲストコメンテーターとして不定期出演中。近著に「アクティブリスニング なぜかうまくいく人の『聞く』技術」(ダイヤモンド社)、「世界トップリーダー1000人が実践する時間術」(KADOKAWA/中経出版)。3歳の女児の母。

キュレーターの想い

ジャーナリストの仕事を通して痛感した「多様性への理解」の重要性。社会との接点を持てる体験を通して、娘にもぜひ学んでほしい。

出産を機に仕事が減る…フリーランスの「宿命」を打破すべく出産前日まで働く。

出産前はフリーのキャスター、コメンテーターとしてTV出演するかたわら、ジャーナリストとして国内外の著名人に取材、そして講演会やシンポジウムなどで全国を飛び回っていました。この仕事にやりがいを持っているし、出産後もできるだけ今までと同じペースで仕事を続けたいと思っていました。

しかし、妊娠が周りに知られるにつれ、とてもわかりやすく、がくっと仕事のオファーが減ったのです。
もちろん、「子供が生まれたらしばらくは大変だから」という温かいご配慮からだと十分理解しているのですが、フリーランスなので、仕事が減るこということはそれだけ、収入も減ることを意味しています。それに、いったん仕事から遠ざかると、私のことを思い出し、お声掛けいただけるまでにどうしても時間がかかってしまうものです。

そのため、出産によるブランクは最小限に抑え、「現役感」を出し続けようと決意。体調と相談しながらもギリギリまで仕事を続け、結果的には出産前日までミーティングを行い、出産後1カ月で仕事に復帰しました。

これがフリーランスの辛いところですね。制度が整っている会社員を、羨ましいと思ったことも少なからずあります。ただ一方で、執筆活動など自宅でできる仕事も多いのはメリット。大変ではありますが、保育園やシッターさんの力を借りながら、何とか両立ができています。自宅でPCを開くときは大体、画面の半分は仕事の資料、もう半分は娘用にアンパンマンを流す…という状態ですが(笑)。

仕事をする姿を見せることで、「仕事とは楽しいもの」との印象を持ってほしい。

娘との時間はどうしても限定されてしまい、精神的な負担を掛けているとは思いますが、一緒にいる時は最大限愛情を注いでいます。

触れ合っている時間は、彼女からの「無言の発信」を見逃さないようにしています。ベタベタ甘えてくる時は、きっとさびしかったのだろうと思う存分甘えさせます。乱暴な態度を取った時には、何に不満を持っているのか、言葉を交わしながら根本を探るようにしています。

自宅にいるときも、どうしても仕事をしたり、仕事に関する本を読まねばならないことも多いのですが、そういうときは「楽しそうに仕事をしたり、本を読んでいる私の姿を見せる」ことにしています。本来は、本の読み聞かせなどができればいいのですが、なかなかできない。ここは割り切って「楽しそうな自分」を見せることで、本を読むこと、仕事をすることは楽しいことだと感じてもらえれば…と思っています。

このスタンスに合わせ、音楽を流す時も、子供用のものではなく、自分が聞きたいものを掛けて一緒に聴きます。親子で「一緒に楽しむ」ことで、短い時間を有効に使い、彼女の興味の幅も広げたいと考えています。

さまざまな立場の人の目線に立ってモノを考えられる「柔軟な思考」を持ってほしい。

娘には、「多様性」を学んでほしいと思っています。
似たような立場や境遇、似たような志向の人ばかりと付き合うのではなく、多様な人種、多様な立場、多様な考え方の中に身を置き、コミュニケーションが取れるような環境をできるだけ用意したいと思っています。それにより、「世の中にはさまざまな立場の人がいる」と理解し、それぞれの立場に立ってものを考えられる柔軟な思考と思いやりを持ってほしいと願っているからです。ジャーナリストとして活動する中でさまざまな社会問題に触れ、この視点の重要性を痛感させられました。

ボランティア活動などで、社会とのかかわりを増やすことも大切だと思っています。例えば、老人介護施設に行ってお年寄りと触れ合ったり、障がい者の支援施設で何らかのハンディキャップを抱えた方とコミュニケーションを取ったり、ホームレス問題に向き合う機会を持ったり。今の自分の生活が当たり前なのではなく、さまざまな立場の方と社会の中で共存していて、そこにはさまざまな社会的な課題があることを理解してほしい。親として、そういうきっかけを作っていけたらと考えています。

このサイトにはさまざまなアクティビティが載っていて、非常に参考になりますが、社会問題に向き合うものだったり、地域貢献に役立つものなど、新しい視点のプログラムも取り入れてもらえると嬉しいですね。このようなテーマの体験は、なかなか子供向けには開かれていないものなので、サイトの今後の広がりに期待しています。